僕の思う、IAとかUXの学び方 テニスに例えてみた。


UXやIAの学び方というのは、時々話題にのぼります。
UXやIAのセミナーなどを行うと、「ふわっとしてる」とか「実感がなかなか」という言葉を聞くこともよくあります。

事実僕もその昔は同じような感じを受けていました。
いわゆるトップランナーのセミナーや講座を聞いて、実際にワークショップで手を動かしてそれこそ「体験をする」わけですが、結果その後どうしたのかというとふわっとしてしまっているというのが私も昔経験をしたものです。

私が思うに、これを解決するにはひとつ考え方を変える必要があると思っています。
どう考えるのかについて私の意見を述べてみたいと思います。

少しテニスの話を。

具体的な話をする前に少し別の話をします。
私は中学からずっとテニス(硬式)をしています。今はもうそこまでではありませんが、学生時代はとにかくうまくなりたかったわけです。
そのためにしたことは、テニス雑誌を買い、テニススクールにいき、プロの試合をテレビで観戦し、時に実際に試合を見に行ったりしました。
そしてたくさん練習をして・・・でも試合で負けて。。。さらに練習をしてコーチに指導されて、との繰り返しでした。

他のスポーツでもそうですが、テニスにもスタイルというものがあります。
後ろで打ち合う(ストローカー)タイプ、前にでてボレー勝負のタイプ、サーブが強くサーブで得点を得ていくタイプ、しして
すべてを網羅したオールラウンドタイプ。
さらにテニスには、3つのコートの種類があります。ハード、クレー、グラス(普通は人工芝)。
それぞれのコートの種類によって、適しているとされているプレースタイルがありますし、
個人個人それぞれの得意不得意によって、プレースタイルが決まってくるわけです。

仮に、憧れている選手がボレーが上手な選手であった場合でも自分がボレースタイルの選手になれるかはその人次第です。
事実僕は、ボレーが苦手でしたのでボレースタイルにはなれませんでした。
身長があったこともあるのですが、大きな大会の前にコーチから
「お前はボレーもストロークも考えずサーブだけでええ」と言われたほどです。

テニスの学び方とリンクさせてみる

脱線が過ぎましたかね。

UXとかIAの学び方と僕の経験であるテニスの学び方をリンクさせて考えてみたいのがこのエントリーの趣旨です。

テニスを学ぶ時、先にも示したように、いろんなところから上手くなるための情報を集めます。
雑誌、スクール、プロの試合など。
雑誌にはプロの連続写真なども載っているので、おもむろにマネなどもするわけです。
スクールには大体2種類あって、普段から見てくれているコーチがその選手の特性を日々見ながら最適なコーチングをしてくれます。
ごくたまに、有名な人が来てのレッスンがあるのですがその時は普段言われないことを言われたりします。そのせいで混乱をすることもあります。
プロの試合などにいくと、憧れの眼差して「すごい」「さすがプロ」というような目線で見てしまいます。驚愕というやつです。

一方、UXやIAを学ぶときはどうでしょうか?
書籍を買ったり、セミナーに行ったり、ワークショップしたり、講演聞いたり。
書籍に掲載しているものをマネます。
普段からコーチングしていくれる人がなかなか付近にいない場合は、時々という形で講師から学びます。
トップランナーの実績や実例を見聞きして、「すごい」「さすが」という眼差しになります。

テニスをしていたときの実体験を書きます。
雑誌とかテレビでプロの試合やフォームに憧れて、それをマネたりします。自分もそういうショットが打ちたいから。
でも当然ながら、マネるんですがプロの選手のようなショットは打てないのです。
「似てる」とは言われますよ、マネてるんですから。でもそのようなショットは打てないのです。
なぜでしょうか。「当然でしょ」はなんでしょうか?
「細かい打点のフィーリングが違う」「体重移動の仕方・タイミング違う」「力のいれ方が違う」など細かくあげれば山ほどありますが、
端的にいえば、「あなたとプロの選手はそもそも違う人間だ」ということです。
体力も持久力も、感覚も、もっといえば骨格や筋肉のつき方が違うわけです。
仮にもし、そのフォームですごいショットが誰でも打てるのであれば、なんでプロの選手はみんな同じフォームではないのか・・・ということです。
そんな中、マネしすぎるとどうなるか・・・。
待っているのは怪我です。

僕はこの感覚がUXやIAを学ぶ際にも必要ではないかと考えています。
つまり、トップランナーから見聞きしたものをそのままマネるだけでは、同じような結果は生まれない。
身体的な怪我が発生することはないでしょうが、精神的な怪我を負うこともあるかもしれません。
UXやIAのセミナーや書籍を手にしたとき、完全コピーをしようとしていませんか?
完全コピーはできるわけがないのです。だって、「あなたとその人は違う人間で環境も異なる」のですから。

違うという一緒なこと

IAやUXなどの文脈で名前がすぐに上がるような方々も違うという意味では一緒なんです。彼らは多くの人と会話をします。それはコピーするためではなく、取り入れるためです。取り入れて自分のものにするから、人に話ができるのです。テニスでいうなら、上手い人とラリーをしてみること、打ち合ってみること、場合によっては試合に出てみることです。ありがたいことに、IAやUXのトッププレイヤーたちは、相手を負かしてやろう的な人たちはいません(たぶん)。打ち合ってみたら、「こうしてみたら?」的に教えてくれる人や「俺ならこうするなぁ」という人がおります。

それぞれのプレースタイルを見つけよう。

あっちこっちに話がいきましたが、コピーを目的とするのではなく、自分のプレースタイルを見つけることです。そのためには地道なトレーニングも必要ですし、瞬間的なコピーは必要です。そして試してどうかというのを繰り返してもしかしたら?というものを試してみて、しっくりくるものを見つけることだと思います。

変な言い方ですが、僕はテニスを始めて20年になりますが、ロジャーフェデラーの打ち方を真似してもあのようなショットは打てませんし、草トーナメントで勝つわけじゃありません。体に合わず怪我をするかもしれません。さらに言えば、ロジャーフェデラーラファエルナダルは打ち方、プレースタイル、道具が違います。

そういうことだと思うのです。